ジャレド・ダイアモンド『昨日までの世界ー文明の源流と人類の未来』[上]倉骨彰訳
ようやく上巻を読み終えました。内容がぎっしり詰まっていて、読み通すのに時間がかかります。
人類学的知見に基づいた文化・文明の考察ですが、いろいろと驚かされること、教えられることが出てきます。著者のスタンスも、文明化されていない社会のありようから現代人が学ぶべきことを謙虚に探そうとしていて好感が持てます。
それにしても、人類は昔からつい最近に至るまで本当にしょっちゅう殺し合いをしてきたんですね。著者だけでなく、ガットやピンカーも述べているように、人類の死因の4分の1(男性は3分の1)は殺人だったんですね。
また、ニューギニア高地人の交通事故の対処法や、世界各地の姨捨ないしは老人殺しの状況なんかにも驚かされます。
著者は記述のいたるところにアメリカの良心的リベラルの香りが漂っていますが、日本に関しては同じリベラルのオリバー・ストーン以上に不勉強なところがあります。(差別的なところは見えませんが。)
中でも日本の原爆の死者を約10万人としたのはちょっと少なく見積もり過ぎかなと思います。最も少なく見積もっても14万人でしょう。ま、本人にとってはどうでもいいんでしょうけど。
下巻を読んだらまた書きます。
(日本経済新聞社2013年1900円+税)
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