内村鑑三『聖書の読方 来世を背景として読むべし』
Kindle端末でダウンロードして読みました。
青空文庫なのでネットでも読めます。
もちろん無料です。
それにしても、熱い講演草稿です。
当然といえば当然ですが、聖書の引き合いの出し方が自在で見事です。
最初に「聖書は来世の希望と恐怖とを背景として読まなければ了解らない、聖書を単に道徳の書と見て其言辞は意味を為さない」と言って始めます。
そうですね。ここに一つの壁があります。
この壁を神への愛と人びとへの愛でもって乗り越えられたのが内村鑑三のえらいところです。
当時講演に足を運んだ人は、話の最後に「祈りましょう」と言われて素直に祈ったといいます。
非信徒も動かす力があったことは、本書を読んでも伝わってくる気がします。
なお、不敬罪の後名古屋学院に身を寄せていた内村鑑三は一転何も語らず畑を耕してばかりいたそうです。
偉い人です。
(青空文庫Kindle版)
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