アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン『「知」の欺瞞』(田崎晴明、大野克嗣、堀茂樹〈訳〉)
ポストモダンの思想が流行っていた頃、私もそれなりに当時の思想家たちの著作に目を通しましたが、数式やら理系の諸科学の概念が出てくるところは飛ばして読んでいました。読んでもわかりませんし。
本書ではそのポストモダンの思想家たちが科学の諸概念を濫用していたことが専門家によって見事に暴かれています。
以前も読んだのですが、今回人間の愚かさについて論文をまとめていて、ちょっと引き合いに出そうと思って再読しました。
原著者の引用とともに丁寧に論じられていて壮観です。
バカの見本市さながらです。
バカにされることを恐れてとった行動が、自らのバカをさらけ出す結果になっています。
知らないことは知らないということでいいのに、虚仮威しで偉ぶる魂胆が透けて見えます。
サールのインタビューのとおりですね。彼らはわからないように書いて、自分の知性を底上げしてみせる必要があったのでした。
ただ、彼らの口ぶりはわが国のインテリにも脈々と受け継がれているので、そういう連中は今後も敬して遠ざけることにしておきます。
(岩波現代文庫2012年1480円+税)
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