エドワード・O・ウィルソン『人類はどこから来て、どこへ行くのか』斉藤隆央訳
生物学の大家が書いた生物としての人類史です。
印象的な指摘や問題提起がたくさんありますが、特に「協調性、共感、ネットワークの形成の傾向といったグループレベルの特性は、人間で遺伝することがわかっている」(348〜349頁)というところです。
一種の文化的獲得形質の遺伝で、ドーキンスがミームと呼ぶのもこれと共鳴しあう考え方なのかもしれません。生物学では共有されている考えなのでしょうか。
他方で、この道の専門家、巌佐庸氏による本書解説を見ると、血縁淘汰や群淘汰の考えについては著者と解説者の考えがずいぶん異なっているようで、門外漢の私にとっては戸惑を覚えることの多い本でもありました。
結局「人類はどこへ行くのか」はわかりませんが、著者は多少なりとも楽観的な見通しを持っているようです。全体のトーンも明るくて「なんとかなるかも」と思わされる本でした。
他方で、この道の専門家、巌佐庸氏による本書解説を見ると、血縁淘汰や群淘汰の考えについては著者と解説者の考えがずいぶん異なっているようで、門外漢の私にとっては戸惑を覚えることの多い本でもありました。
結局「人類はどこへ行くのか」はわかりませんが、著者は多少なりとも楽観的な見通しを持っているようです。全体のトーンも明るくて「なんとかなるかも」と思わされる本でした。
(化学同人2013年2800円+税)
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