ジョージ・サイモン『あなたの心を操る隣人たち 忍びよる「マニピュレーター」の見分け方、対処法』秋山勝訳
身の回りにこういう人は結構いるので、対処しなければなりません。
いい人を装って人を操ろうとするタイプのことです。
術中にハマったら、自分が悪いことをしているような気がして抜け出せなくなるとのこと。
こんな人が近くにいる場合、相手がそう仕向けてくる些細な兆候をつかんで自己防衛しなければなりません。
著者はカウンセリングの専門家なので、そういう被害者(あるいは時には加害者)の悩みをたくさん聴いてきた人です。説得力があります。
著者によると、この手のマニピュレーターと向かい合っていると、なぜか怒りがこみ上げてきてどうしようもなくなるのですが、それでいて最後には自分が引け目を覚えることになるそうです(14頁)。
人間には危険を察知する能力があるので、こうしたときの"直感"を信じることが自己防衛の第一歩になるようです。
実際、分かるものです。近くにいるだけで不愉快になるからです。
こういう人は本人がバレてないと思って非常識かつ滑稽な振る舞いをしている場合も少なくありません。自分の欲求が押さえられなくて、ついつい変な挙動に出てしまうようですが、その場合、一種のブラインド効果が生まれるようです。
言ってみれば、邪悪さでできた色眼鏡を掛けているので、人もみんな邪悪に見えるのでしょうけれど、このとき自分は他の人からは見られていないという錯覚に陥るようです。ま、結果として変な挙動は組織の隅々に至るまで知られることになります。なにせ常軌を逸していますから。
したがって、あとは敬して遠ざけるようにつとめるだけです。もっとも、これが直属の上司だったりしたら大変ですが、幸い私に関してはそれはありません。
職場の場合、異同や退職などで接点がなくなったらまあ大丈夫です。ただし、本書に出てくるように夫婦や親子間でこういう関係になると、とてつもなく厄介でしょうね。
こういう問題を確認しておくためにもいい本でした。訳文も読みやすかったです。
(草思社2013年1600円+税)
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