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2014年7月20日 (日)

リチャード・ワイズマン『運のいい人の法則』矢羽野薫訳

運のいい人は基本的に自分で運がいいと思っている人で、だからこそ明るく楽天的で、失敗を恐れず、何度でもチャレンジするという積極的なキャラが確立しています。

そういう人だからこそまた、多くの人とのネットワークができ、そのネットワークを通じていい話が転がり込んでくるという好循環が起きます。

本書は自分で運がいいと思っている人はもとより、運が悪いと思っている人にも数多くの調査とインタビューを行い、そこから運のいい人の法則を見出します。

その法則とは、
 1 チャンスを最大限に広げる

 2 虫の知らせを聞き逃さない
 3 幸運を期待する
 4 不運を幸運に変える
という4つです。そして、著者はこれらの法則を意識して自ら運のいい人になるためのレッスンを提唱しています。

本書はキワモノではなく、理論や実験で確認できるところはきっちり確認しています。そしてそのことによって運という確率論的な問題をそのまま浮き彫りにし、これに遭遇するための様々な障壁を取り除くという実践的な解決を目指しています。

この姿勢は科学的で好感が持てます。

著者の心理学についての理解は次の表現に現れています。

「心理学とは、人の気持ちや行動を理解することだけではない。より幸せで満足できる人生を送れるように、心理的な変化や成長をうながすための学問でもある」(263頁)

フロイトやユンクを読んでいてもあまりツキが回ってくるような気はしませんが、本書はツキを呼び込んでくれそうな気がします。

いずれにしても、あらためて自分の行動を運を呼び込む方向にリセットするきっかけになりました。

(角川文庫平成23年705円税別)


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