ジェイン・ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』山形浩生訳
都市が一種の生き物のように複雑なシステムであり、コミュニケーションとネットワークが活発になればそれだけ快適な住み心地が実現されるということを、アメリカの諸都市を例にあげながらうまく論じた本です。
都市および制度設計に関する様々なヒントが散りばめられていて参考になります。創発的な秩序という考え方も刺激的ですし、大都市と田園都市がお互いに近くにあって支え合う関係などは、著者の他の本でも都心とその後背地という形で展開されていますが、ここに登場するのがその萌芽的な形なのかもしれません。
これから空き家が増え、都市でもお年寄りの買い物難民が発生してきている日本社会にとって、ジェイコブズのこの予言的な書物から学べることはたくさんありそうな気がします。
(鹿島出版会3300円+税)
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