« ロバート・I・サットン『マル上司、バツ上司 なぜ上司になると自分が見えなくなるのか』矢口誠訳 | トップページ | マルクス『ゴータ綱領批判』望月清司訳 »

2014年9月17日 (水)

橋本治『古典を読んでみましょう』

さすがに橋本治だけのことはあって、単純な入門書ではありませんでした。

古典は訳がわからず面倒くさいものだというところを否定せずに、だからこそ、その今とまったく違った前提や状況そして、古人の発想を探りながら「読んでみましょう」という本です。

この中に出てくる御伽草子の浦島太郎の話には驚かされました。昔何気なく読んでいたつもりでしたが、あらためて紹介されるとびっくり。浦島太郎がジジイじゃなくて鶴になっていたんですね。

この他、慈円の『愚管抄』が和漢混淆文の始まりで、勉強不足で漢文を読めない人のために書かれていたのが、日本語の文章の主流になっていくという画期的な本だったということも参考になりました。

日本語の多様なスタイルをあらためて意識しながら、頭の可動範囲を広げるためにも古典を読みましょうという著者の主張には、ほんとうに自由にものを考える人の姿勢がうかがわれて、そこが一番素敵だなあと思いました。
(ちくまプリマー新書2014年860円+税)

|

« ロバート・I・サットン『マル上司、バツ上司 なぜ上司になると自分が見えなくなるのか』矢口誠訳 | トップページ | マルクス『ゴータ綱領批判』望月清司訳 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。