R.P.ファインマン『物理法則はいかにして発見されたか』江沢洋訳
これはうわさ通りの名著でした。
もっとも、巻末の50ページほどの著者のノーベル賞受賞講演での量子電磁力学の話題は、数式が難しくて飛ばし読みしました。
それはともかく、本書のように、門外漢にも「わかった」という実感を与えてくれるのはありがたいことです。
と同時に、物理学者という人たちがどういった思考回路で日々物質の不思議、世界の不思議に取り組んでいるのかということも書かれていて、興味深いです。
自分の専門とは遠い世界ですが、あらためて敬意を表さずにはいられません。
なんだかよくわからないけれど、すごいと言われているものを敬して遠ざけることと、どんなふうにすごいことなのかがわかった上で敬意を表するのとでは、自分の世界の広がり方がずいぶん違います。
その点で本書は世界を広げてくれることまちがいなしです。
一家に一冊どうぞ。
(岩波現代文庫2001年1300円+税)

