森田真生『数学する身体』
最近数学が苦手になりつつある高校生の娘におすすめの本はないかと思って読んでみました。
数学史の本かと思って読み進めていくと、最後は世界的数学者、岡潔の世界に導いてくれました。
岡潔の方法について著者は言います。
「数学において人は、主客二分したまま対象に関心を寄せるのではなく、自分が数学になりきってしまうのだ」(169頁)
「『無心』から『有心』に還る。その刹那に「わかる」。これが岡が道元や芭蕉から継承し、数学において実践した方法である。 なzせそんなことができるのか。それは自他を超えて、通い合う情があるからだ」(170頁)
ということで、情緒が大切なんですね。
この境地は日本的に見えて、本当は普遍的な気がします。もう少しはっきりと言語化する必要はあるとは思いますが、先日読んだ大森荘蔵の言っていることとも共鳴しています。
世界はある意味で、その見えるとおりにあるんですね。見ている自分も含めて。
いい本でした。今考えて着ることにもヒントを与えてくれました。
もっとも、これで数学の点が上がるというものではないかもしれませんが、娘にも勧めてみます。
(新潮社2015年1600円税別)
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